今月14日、男女共同参画担当大臣の加藤鮎子氏は参議院内閣委員会で、ホストクラブ問題について「性的サービスへの従事の強要など犯罪となる行為にもつながっており、当事者だけでは解決しがたい深刻な問題」と発言。「警察による取締りなどに加え、困難に直面する女性たちが相談し、必要な支援につながる環境を整備することも重要」とも述べ、関係省庁と連携して悪質なホストクラブの取締りと女性の支援に取り組む考えを示した。

 また、16日には自見英子消費者担当相が、禁止を求める声がある高額の売り掛けについて「現行の消費者契約法で(禁止を)規定することは難しい」との認識を示した上で、ホスト側が女性客の好意を不当に利用して契約した場合は「要件を満たしていれば、契約の取り消しができる」と発言し、「関係省庁との間で(対策に)必要な情報共有に努める」と語った。こうした一連の政治家の発言によって、近いうちに“ホスト規制”が現実化しそうな気配が高まっている。

 これにネット上では「悪質ホストクラブを駆逐するのはいいこと」「ようやく規制の話が出てきて遅いくらいだけど頑張ってほしい」「昔のホストクラブはもっと上品だったが、今は本当に女性から搾り取るためなら何でもやる店があるから一定の規制は当然必要」などと賛同の声が上がった。

 ただ、法律関係者などの間では「現状だと法的な規制は難しい」との見方が強い。大きな焦点となっているのが高額な売り掛けの規制だが、法律関係者から「代金の後払いは飲食以外の契約でもふつうに使われているもので、売り掛け制度に違法性はない」「仮に売り掛け制度に法規制をかけたら無関係な業界にも影響が及ぶおそれがあり、なおかつホストが個人的に立て替えるなどの規制逃れが可能なのであまり意味がない」といった指摘が相次いでいるのだ。