不倫相手との間でできた子どもを、夫の子どもと偽って育てる「托卵」をテーマにしたドラマ『わたしの宝物』(フジテレビ系)も第2話です。

 数年にわたってあらん限りの家庭内モラハラを尽くし、妻であるミワさん(松本若菜)を不倫に走らせてしまった夫・ヒロキ(田中圭)。今回はそんなヒロキの表の顔が描かれました。こっちはこっちで大変だ。振り返りましょう。

■「いつも笑ってるんだろ、外面だけだって」

 前回、モラハラ中に「いつも笑ってるんだろ、外面だけだって」と被害妄想っぷりまで見せつけていたヒロキ。その外面はバリバリのしごできサラリーマンとして描かれていましたが、会社ではいろいろあるようです。

 出勤前には家を出てすぐのベンチで動悸が止まらなくなっちゃうし、会社に行ったら上司の圧は強いし、部下には陰口を叩かれてるし、それでもそれなりに仕事はできちゃうので、さらに大きなプロジェクトのリーダーを任されることになって、もうキュウキュウ。取引先に向かう途中で「逃げちゃえば?」と声をかけてきた喫茶店のマスター(北村一輝)に誘われるまま愚痴を聞いてもらうことにしました。

 ヒロキは、ミワさんにひどい言動を繰り返していることを大いに気に病んでいました。結婚前にミワさんにもらったハンカチをずっと大事に持ち歩いているほどミワさんを愛しているし、ミワさんもずっと気を使ってくれている。でも、その空気に耐えられなくて、ついつい当たり散らしてしまう。要するに、ヒロキはメンタルをやられちゃってこうなっちゃったということです。

 気兼ねなく話せるマスターの喫茶店はその後、ヒロキにとって唯一、心の休まる場所になっていきます。ミワさんに赤ちゃんができたことも相談しますが、ヒロキは自分がちゃんと父親をやれる自信がありません。

 そんなヒロキにマスターは「ちゃんと考えたほうがいい」と言います。離れるか、腹をくくって父親をやるか。そして、父親をやれるかどうかは「産まれてみなきゃわかんない」とも言います。