――それにしてもあっけない幕切れでした。
渡慶次 結果的に早く終わったけど、僕もこんなに早く終わるとは思っていなかった。今日のために頭突きもいっぱい練習してきたし、左右どっちのパンチが当たって相手が失神したのかもわからないくらい必死で戦っていました。RIZINファイターの鈴木千裕が「親を目の前で殺されたと思って戦う」とよく言うんですけど、その意味がわかったのがおとといぐらい。僕もそのつもりでやってみるかと思って、やってみたら、相手が失神していましたね。一発目のパンチで相手の目が飛んでいるのがわかりました。
――今後の人生プランは?
渡慶次 今回の試合で「渡慶次って、素手でやらせるとヤベエぞ」というイメージがついたと思います。そのイメージを使って、セキュリティーや後進の指導など、僕自身の今後の商売をうまく展開していきたいですね。僕、子供に教えるジムもやっているんですよ。今月末には子供たちを招待してハロウィンイベントも開きます。素手でこんだけ強い奴が、実は子供には優しい。そういうギャップがあったほうが人々は反応してくれますから、それを意識しながら今後の人生を作っていこうと思います。
――最後に、今後『ROMAN』のバーリトゥードに挑むファイターたちにアドバイスを。
渡慶次 僕みたいに綺麗に勝つのは難しいので、出るからには覚悟してください。
――お疲れのところ、ありがとうございました。
渡慶次 いや、マジで疲れていないんですよ(笑)。2分弱で終わっちゃったから。休憩なしの時間無制限で、完全決着ルールと聞いていたから、1日2日戦ったらどうしようかと思って、試合前の飲み物もちょっと控えていたんですけどね。トイレに行けない可能性があったから(笑)。
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男の沽券と男の股間をかけた戦いは無事に終幕。大会終了後に渡辺CEOは、「正直、怖かったですよ。渡慶次選手も大会前に『相手の耳をむしっちゃう』とか言っていたので、耳が取れたり指が折れたりしたら、世間からものすごい批判を浴びるんじゃないかって。不安で眠れない夜もありました」と明かし、胸を撫で下ろしていた。