渡慶次が168㎝、チョープが194㎝。この身長差、どっちに有利に働くのか?
序盤はお互いジャブで距離を測りつつ、ローやミドルの応酬が続く。時間無制限の完全決着ルールゆえ長期戦を見据えているのか、お互い手数は少なめだ。
渡慶次のインローが綺麗に入る。
試合が大きく動いたのは、開始わずか1分50秒。ジャブを皮切りに前へ踏み込んできたチョープのアゴに、渡慶次の左フックがカウンターでヒット!
続けざまに、右、左、右フックを素手で振り回す渡慶次。最後の一発がバチーンと顔面に入ると、チョープはダウン!
失神状態のチョープに、パウンドを打ち込んだところで試合終了。1分55秒、レフェリーストップで渡慶次の勝利となった。時間無制限ゆえ徹夜も覚悟していた取材班だが、こんなにもあっけなく試合が終わってしまうとは! 死を覚悟していた渡慶次は無傷の生還。もちろんタマも無事だった。
一方のチョープも試合後すぐに意識を取り戻し、渡慶次と健闘を讃え合った。
以下は、試合後の渡慶次のインタビュー。
●渡慶次幸平
――「打撃ありの試合はこれで最後」と決めていた渡慶次さん。みごと有終の美を飾りましたが、こんなスカ勝ちをしてしまうと、まだまだ続けたくなってしまうのでは?
渡慶次 たとえば500万、1000万くらいのファイトマネーをもらえる試合のオファーが舞い込んできたら考えるけど、基本はもうやらない。これでオシマイです。
――無傷の勝利となりましたが、一歩間違えればタマを失う危険性もある一戦でした。恐怖心はありましたか?
渡慶次 マジでなかったです。ローブローって、来るとわかっていたら効かないんですよ。ファールカップも着けていますしね。
――そうなんですか?
渡慶次 はい。ボディーなんかも、顔面をガードで固めているときに不意に食らうから効く。でも練習中とかに、ボディーを鍛えるためにわざと打たせるときは、思い切り連打されても効かない。それと一緒じゃないでしょうか。それに、ずっとラウェイで金的ありのルールでやってきたから、蹴られないポジション取りをわかっていたし、仮に蹴られても気にしない。あ、これは僕だから言えることなので、良い子は真似しないでくださいね(笑)。