平穏に暮らしている自閉スペクトラム症(以下、ASD)の青年・みっくん(坂東龍汰)とその兄・ヒロト(柳楽優弥)の家に、突如舞い込んできた不思議な男の子・ライオン(佐藤大空)。その3人の奇妙な暮らしを描くハートウォーミングホームコメディかと思ったら、がぜんサスペンスみを帯びてきたドラマ『ライオンの隠れ家』(TBS系)の第2話。
なんだか謎をバラバラにばらまいていて“考察系”と呼ばれる方々の話題になってやろうという下心が見える気もしますが、振り返りましょう。
■謎の白い男が謎すぎる
とりあえずライオンを家に置くことにしたヒロトですが、やっぱり実の親のことを知らないままではいられません。前回、ライオンの持っていたスマホを通して「じゃあ、あとはよろしく」というメッセージを送ってきたアカウントに連絡を取ると「ソフトクリームの広場で鐘のなる頃に」という返信が届きます。ライオンの仕草から、どうやらこの子が自分の姉・愛生(尾野真千子)と暮らしていたことは間違いなさそうですし、このメッセージもおそらく姉からのものでしょう。
ASDなので生活のルーティンが崩れるとパニックを起こしてしまうみっくんとライオンを連れて、土曜日の日課である図書館を訪れたヒロト。そこで見つけた絵本から遠い記憶がよみがえり、メッセージにあった「ソフトクリームの広場」の場所に思い当たります。
ライオンをみっくんに託し、ひとりでソフトクリームの広場に向かうヒロト。その場に姉は現れませんが、何やら謎の白い男(岡山天音)の気配が。白い男は、ヒロトが偶然出会った同僚の牧村さん(齋藤飛鳥)と一緒にいたことで接触を中止し、「最後の堤防」へと誘導します。
「最後の堤防」については、ヒロトには心当たりがありました。姉と最後に会った堤防、自転車で去っていく姉を見送ったあの場所に間違いないでしょう。ヒロトは牧村さんに車で堤防まで送ってもらいますが、そこにも姉も白い男も現れませんでした。