NHK朝の連続テレビ小説『おむすび』も3週目のラストとなる第15回。「夢って何なん?」というサブタイトルでしたが、終始主人公の結ちゃん(橋本環奈)が周りの人たちの夢を聞いては「夢って持ってなきゃダメなのか」と自問自答する週でした。

 いや、自問自答じゃないな、夢を持ってる人たちに対して「持ってなきゃダメなのか」と詰問して相手を困らせた週でしたね。

 これ「へえへえ、夢があってステキですね、意識高いっスね」って結ちゃんは言ってないし考えてもいないと思うんだけど、なんかそう見えちゃうんだよなぁ。振り返りましょう。

■「むすびん、今日元気ないね」

 前回、駅で困っていたおばさまを目的地まで送り届けた結ちゃん。「人助けは米田家の血」なので、重い荷物も背負ってあげて、大いに感謝されていました。そのおばさま、実は“鬼怒川のカッパ”こと他校の野球部の1年、四ツ木くんのママなのでした。

 後日、そのときのお礼をしようと結ちゃんがいつも来る海で待ち伏せしていたカッパ、またしても大量のイチゴを押し付けてきますが、その袋に自分の野球選手としての夢を書き連ねた「夢ノート」も一緒に手渡してしまい、赤面。カッパは12歳のころから明確に目的を定め、メジャーリーガーという夢に向かって一歩一歩積み重ねている最中でした。

 またしても「夢」です。結ちゃんは自分の夢が「農家を継いで平穏無事に生きること」であり、それがいいのかダメなのかをカッパに問います。カッパは「農家継ぐのは立派な夢だ、ただ平穏無事に生きるのが夢って、ちょっと寂しくねが?」と率直に応えてくれますが、結ちゃんは「それってキザなんじゃねが?」と栃木弁ではぐらかし、また何か含みを持った表情で海を見つめるのでした。