ここからは急展開。ミワさんの妊娠が発覚し、生前DNA検査によってそれが冬月の子であることが判明すると同時に、ニュース映像の中では遠くアフリカで冬月がテロに巻き込まれて死亡していました。
キラキラと朝日の差し込む白い部屋で冬月の腕に抱かれながら「待ってて」なんて言われちゃって、一時はヒロキとの離婚も決意したであろうミワさん。冬月が遠くアフリカで命を落としたことを知り、深く思い悩むことになります。雨の中、傘もささずに自分の心と向き合ったミワさんは「この子を産みたい」と思い至り、ヒロキに告げるのでした。
「妊娠した。あなたの子よ」
うへえ、悪女爆誕。次回へ。
■すんごいモラハラ夫として
知らない男に妻を寝取られ、孕まされた上に、その子を自分の金で育てることになったヒロキは被害者です。自分は必死に働いて家計を支えているし、妻の親も援助してるし、何しろ不倫をしていません。
しかし一方で、すんごいモラハラ夫として描かれています。ミワさんへの態度は耐え難いものがありますし、もう人間同士の関係としては破綻しています。世の中の「イヤな夫」像を丸めて煮しめて出来上がったようなクソ人間、言語道断、万死に値する、天誅を下すべき夫、それがヒロキなのでした。そしてヒロキはそうなってしまった自分に、コンプレックスが宿っていることも自覚しています。
「いつも笑ってるんだろ、外面だけだって」
そうミワさんに吐き捨てたヒロキには、ヒロキなりの苦悩があるようです。
誰が悪いとかそういう話でなく、こうなっちゃった夫婦が今後どうなっていくのかという、ある意味で悪趣味な観察記録を見ていくようなドラマになっていくのでしょう。誰が悪いとかそういう話じゃないけど、午後イチの便でアフリカ行くのに午前中に人妻抱いてる冬月は、けっこう悪いと思うよ。ちゃんと避妊しろ。
(文=どらまっ子AKIちゃん)