すごいことになりました! TVドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』(毎週水曜 深夜1時~、テレビ東京系)の先週(10月9日)放映された第6話。殺し屋コンビの杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)が参加した殺人合宿は、衝撃の結末でした。もし見逃した人がいたら、TVer かU-NEXTで急いでチェックしてください。

 伝説の殺し屋・宮原(本田博太郎)の10年ぶりとなる復帰仕事「風林火山」ですが、宮原はターゲットに手を下すことができませんでした。自分の手を汚せなくなった宮原は、代わりにAI搭載の爆撃ドローンを使って、ターゲットの家ごと吹っ飛ばしてしまいます。殺し屋としての美学を、かけらも感じさせないやり方でした。

 殺し屋協会でマネージメントをしている夏目(草川拓弥)は、新人時代に宮原の薫陶を受け、6年間にわたって「風林火山」の準備を進めてきました。「これからはAIを相棒にする」という宮原の言葉を聞き、夏目はショックを受けます。宮原に今までさんざん尽くしてきたのに、彼は一度もパートナー扱いを受けたことがありません。

「フード理論」では、食事を不味そうに食べる人もアウト

 精神錯乱した夏目は、殺し屋協会から来た先輩職員らを皮切りに、合宿に参加していた銃器プランナーの武井(天木じゅん)らまで全員射殺します。そして、夏目の怒りを甘く見ていた宮原も、あっけなく処刑されます。社畜のルサンチマンが核爆発したのです。合宿所の2階で帰り支度をしていたちさと&まひろだけは、難を逃れることができました。

 ダメ上司に仕えてしまった部下の悲しい反乱です。阪元裕吾監督によると、イ・ビョンホンがホテルの有能マネージャー兼殺し屋を演じた『甘い人生』(2005年)をイメージしたそうです。いくら仕事の能力が高くても、上司選びを誤ると悲惨な目に遭うことがありありと描かれています。『ベビわる』が社会派ドラマだなと感じる一面です。