『セクシー田中さん』(小学館刊)の8巻が10月10日に発売されました。作者である芦原妃名子(あしはら・ひなこ)先生が今年1月に逝去されたことで“未完”の最終巻に。

※以下、同書の裏表紙・帯に記載の情報以外で、本編物語の核心に触れるネタバレはありません。
◆生きづらさを抱えた現代人に優しく寄り添ってくれる
『セクシー田中さん』では、アラフォーで地味な経理部のOL・田中さんと、婚活に励む派遣OL・朱里が、年齢を超えて友情を築いていきます。また田中さんが憧れている打楽器奏者・三好(既婚者)や、偏見まみれだったが田中さんに影響される銀行マン・笙野など、ふたりを取り巻く登場人物たちが刺激し合って成長する物語。

◆人間としての解像度が高く、ご都合的なキャラも“悪者”もいない
ご都合的に登場するキャラが一人もいない。キャラクター造形を固定観念の枠にハメることも、登場人物の誰かを一方的に悪者にすることもしない。登場人物たちを一面的に捉えることなく、人間としての解像度が高い描き方がとても秀逸です。
