【地下鉄で車両内ドアのところに立っていたら「一緒に行きましょうか?」と言われ、断るのも失礼と思いそのまま行先を言って頼んだが、違うところに連れて行かれた雰囲気がしてきて、行き止まりのところだと気づいた。とりあえず慌てて行ける方に走って逃げた。(視覚障害者)】
【東京に出てきて初めての終電。ほとんどの乗客が酒臭かったのでアナウンスしないでくださいと頼んだのに、それでは乗せられないと断られたので、仕方なく乗りたくない一番後ろに乗せられた。べろんべろんに酔った男性が飛び乗ってきて、「居た! 手伝ってあげようと思って走ってきたよ。○○駅でしょ?」と言いながら可哀そうにと繰り返し足をさすられた。
「やめてください」といっても離れてくれず、私も逃げられず、大きな声をだしても周囲の人は聞こえないふりしているように感じた。とても辛く忘れたくても忘れられず今でも夢を見る。この話に触れるのはこれが最後にして前に進みたい。(車いす使用者)】
◆駅アナウンスを行うのは、関東の鉄道会社とJRだけ
アナウンスにはいくつか種類があり、「お客様ご案内中です、乗車完了」だけのものと「お客様ご案内中です、4号車1番ドア乗車1名、降車駅新宿、乗車完了」と、乗っている場所や降車駅まで言う鉄道会社もあるそうです。降りる駅がわかると待ち伏せされ、つきまとわれることもあるのだとか。
車いすでは振り切って逃げることも難しいでしょう、聞くだけで恐ろしいです。そもそもこの乗車アナウンスは、なんのために行うのでしょうか。
佐藤「運転手さんに『今車いすを乗せていますからドアを閉めないで下さい』『乗り終わったので閉めていいですよ』という合図のためです。でもアナウンスをしているのは主に関東の鉄道会社とJRなんです。つまりアナウンス以外の方法もあるわけで。例えば無線やカメラで安全確認を行ったり、ホームドアの上にランプをつけて、車いすの乗降中はそれを点灯させるなど、いくつかのパターンがあります。