女の子の殺し屋たちのゆる~い日常生活を描いたTVドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』が、毎週水曜日の深夜1時からテレビ東京系で放映中です。10月9日(水)放映の第6話「信じられるのはお金だけです」では、TVシリーズの前半戦「風林火山編」がクライマックスを迎えます。Z世代の殺し屋コンビ、杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)は、無事にミッションをクリアできるのでしょうか?

 ガールズアクションものとして大人気となった劇場版『ベイビーわるきゅーれ』(21年)は、どこにでもいそうな女の子と舐めて観ていたら、現役スタントパフォーマーでもある伊澤彩織らの超絶アクションに驚愕することになります。ネット配信中の続編『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』(23年)、現在公開中のシリーズ第3弾『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』は、ますますアクションが進化しており、とんでもないことになっています。

 子どもの頃に千葉真一率いるJACが活躍した『影の軍団』(フジテレビ系)やジャッキー・チェン主演映画『プロジェクトA』(83年)を観たときくらいの衝撃を受けます。

 しかし、『ベビわる』の面白さは、アクションだけではありません。『ベビわる』の生みの親である阪元裕吾監督は1996年生まれのZ世代。ちさと&まひろのゆる~いガールズトークを通して、Z世代の生きづらさ、コロナ禍以降の働きづらさなどが映し出されています。説教くさくならず、あくまでもアクションコメディとして成立させているところが、ヒットしている要因でしょう。

この合宿って意味あるんでしょうか?

 阪元監督が全12話の脚本から手がけている『ベビエブ』も、社会派ドラマとしての側面を持っています。共同生活は苦手なちさまひですが、仕事を斡旋してもらうために殺し屋協会には所属しています。協会でマネジメントをしている夏目(草川拓弥)からの要請で、伝説の殺し屋・宮原(本田博太郎)の仕事をサポートすることになった次第です。この仕事のコードネームが「風林火山」です。