これまで、ハギャレン総代への勧誘を曖昧に受け流してきた結ちゃんでしたが、このタマッチの態度にはいよいよカチンと来てしまいました。
「真剣にやるって、何をやるんですか。だらだら集まって、どうでもいい話して」
「そりゃ毎日楽しいでしょうね、みんなどうせ、悩みなんてないんやろ」
要するに結ちゃんは、「おまえたちは中身がない」と言っているわけです。自分は何がやりたいわけでもなく、イケメンとお近づきになるために書道部に入るかどうかしか目下の悩み事がないわけで、それにしちゃずいぶん他人の生き方に上から目線で意見をたれる結ちゃんでしたが、現リーダーのルーリーはそんな結ちゃんの言葉をあえて否定せず、「ハギャレンを守りたいだけ、うちらここにしか居場所がないから」とだけ語ります。
「だから一緒にギャルやって、超アゲ~になろうよ妹ちゃ~ん♪」
そこらへんのおじさんに否定されても、カリスマギャルの妹ちゃんに面罵されても、あくまでルーリーは自分らしさを貫きます。
「真剣にギャルやってる」というタマッチの言葉にウソはありませんでした。結ちゃん同様、ギャルたちが何を真剣にやってるのかはよくわかりませんが、何かを真剣にやってることだけは間違いなさそうです。とにかくそんなギャルたちに「ギャル大嫌い、カリスマギャルだったお姉ちゃんも大嫌い」とだけ言い残して、結ちゃんは自転車をこぎ出すのでした。
■恋のお相手たちも真剣です
結ちゃんの恋のお相手になりそうなのは、言うまでもなく書道部の風見先輩。書道の全国大会で何度も優勝しているそうで、実に真剣に書道に取り組んでいます。
もうひとり、茨城から越境入学で福岡に来ている「鬼怒川のカッパ」こと四ツ木くん(佐野勇斗)。わざわざ北関東から福岡の強豪校に入学してきたわけですし、いつでもどこでもユニフォーム姿ですから、真剣に野球に取り組んでいることは間違いないでしょう。
風見先輩は真剣に書道やってる。カッパは真剣に野球やってる。それは誰の目にも明らかだし、とてもわかりやすい価値観です。書道にも野球にも大して興味のない結ちゃんも、彼らに対して「だらだら集まって、どうでもいい文字書いて」とか「だらだら集まって、どうでもいいボール追っかけて」とか言いません。