連続テレビ小説『虎に翼』や、強烈なインパクトを残した『新宿野戦病院』でのゲスト出演をはじめ、今年だけで実にテレビドラマ8作品、映画(公開待機作含め)5作の出演作を積み上げている戸塚純貴さん(32)。
現在は、長澤まさみさん主演、三谷幸喜監督・脚本のミステリーコメディ『スオミの話をしよう』が公開中です。錚々(そうそう)たるメンバーのなか、最年少で参戦した戸塚さんに、共演者とのエピソードを含め、話を聞きました。
◆撮影の1カ月前からキャストそろってリハーサル
――長澤さん演じるスオミの、5番目の夫・寒川(坂東彌十郎)の世話係・乙骨直虎(おっこつなおとら)役です。出演が決まったときの気持ちを教えてください。
戸塚純貴さん(以下、戸塚)「僕は喜劇が大好きなので、三谷さんの作品も舞台も昔からよく拝見していました。いちファンとしても、自分が役者の仕事をしているからには、一度はご一緒したいと思っていた監督です。念願がかないました!」
――舞台では三谷さん脚本の『ヴァンプ・ショウ』(22・演出は河原雅彦)に出演されています。そこからご縁が繋がったのでしょうか。
戸塚「そうなんです。そこまで三谷さんは僕の芝居を見たことがなかったと思いますが、『ヴァンプ・ショウ』のときに見に来てくださいました」
――本作は撮影の1カ月前から、三谷監督とキャストのみなさんでのリハーサルがあったそうですね。
戸塚「今回、演劇と映画のいいとこ取りをしたいとおっしゃっていて、ほとんど舞台のようなシチュエーションで長回しで撮られているので、その分、お稽古がありました。ただ、本番直前まで台本や演出がかなり変わったので、今までの稽古は何だったんだろうという感じでしたけど(笑)。
三谷さんは、何より新鮮さを求めているようでした。僕としては、先輩方に囲まれての長回しの緊張感も、とても感じました」
◆西島秀俊は笑い上戸。先輩たちから感じた超えられない“凄み”