視野が広がり、愛情を再確認できた

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実際に婚活パーティに参加してみた清美さんは、いろんな意味で「視野が広くなった」といいます。普段は家と会社の往復で、話す男性といえば、達夫さんを除けば職場の同僚程度。そう感じたのも無理はありません。

しかも、実はご本人が考えていた以上に、清美さんはモテました。彼氏がいない、できない方々も多い中、清美さんには現に今、彼氏がいるわけですから、ある意味で当然の結果だと言えるのかもしれません。

年収だけなら達夫さんより上の男性からも誘われたそうで、清美さんは別の悩みも抱えてしまいました。それでも結局、総合的に見て達夫さんを上回る男性とは出会えなかったといいます。

事情を知った彼氏が突然豹変!

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婚活パーティに参加するようになってからは、当然デートの頻度も下がり、達夫さんは予想通り清美さんの変化を感じ取るようになりました。

ある時、達夫さんから何気なく変化の理由を尋ねられた清美さんは、堂々と「婚活パーティに参加している」と伝えました。

すると、今までロクに結婚話に応じなかった達夫さんが、なんと「オレとは結婚しないの?」などと言い出します。すでに愛情の再確認をしていた清美さんは、あまりの変化に驚きつつも――プロポーズとは呼べないレベルの言葉ではありましたが――本当に、本当にうれしかったそうです。

達夫さんは後日、改めて正式にプロポーズをしてくれました。返事はもちろんOK。一時は達夫さんとの結婚を諦めかけていた清美さんだけに、喜びもひとしおのようでした。

その半年後に、2人は無事にゴールイン。現在の清美さんは40歳が目前に迫る年齢になっておられ、待望の長男も授かりました。本当に、おめでとうございます。

清美さんはこんなことを言っています。

「あの時、婚活パーティに参加して良かったです。結果論ですが、おかげで達夫さんも結婚を望んでくれましたし、私も達夫さんの良さを分かったうえで結婚できましたから」

男性は離れようとする女性を追う生き物

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もしかしたら、今回の達夫さんの突然の変化に驚いた方もいるかもしれませんね。ですが、これが男性のリアルと言える実情です。

男性だって、未婚のまま40歳も目前といった年齢になれば、常に結婚について悩んでいるものですし、彼女がいたら、結婚を言い出されることくらい分かっているものです。ただ、今後の雇用に対する不安を感じたり、結婚で発生するさまざまな責任に恐れを感じたり、そう簡単には結婚できない事情があります。

それでも、男性だって愛する女性と結婚したい気持ちはあるわけで、突然、彼女が自分の元から離れようとしている事実を感じれば、もう先送りはできず、決断に踏み切るしかありません。

達夫さんは、何も突然考えを変えたわけではないのです。そして、一概には言えないものの、一般的に男性は、その本能的なプライドから、彼女が自分の元を離れようとすれば、彼女を追おうとする生き物といえます。

今回の話は一つの成功例です。もちろん、必ずこうなるわけではありませんし、男性も本当にさまざまです。

あなたに結婚願望があること自体はよいのですが、男性にだっていろんな事情があるのですから、一定の対策をしながらガマンの許容量をもう少し上乗せして、彼の状態が整うのを待ってあげてもいいのかもしれません。