そんな賢さを持つピョンタくんには、「実はビビリ」というかわいいギャップがあります。
「花火や雷の音がすると、クローゼットに隠れます。あと、セミが苦手。網戸にくっついていると遠巻きに見ますが、近づいてちょっかいを出すことはありません」
日常の中で見られる、ピョンタくんのさまざまな顔。それは家族にとって、元気の源になっています。
◆息子さんとの間には「兄弟の絆」が
「私たちにとってピョンタは家族なので、猫扱いはできるだけせず、何でも話して聞かせます。でも、傷つくようなこと……特に捨て猫だった話はピョンタの前ではしません」
そう語る飼い主さんの愛を受けながら、ピョンタくんはこの10年間で息子さんと兄弟の絆を深めてもきました。息子さんが小さなころには音読を見守ったり、一緒に寝たりと四六時中ベッタリ。たくさんの思い出を作ってきました。
なかでも、飼い主さんの胸に印象深く残っているのが、ピョンタくんが息子さんの身代わりになろうとした日の出来事。その日、飼い主さん家族は家にやってきたおじいさん、おばあさんと一緒に食事をしていました。最中、息子さんは悪いことをし、全員から注意を受けてしまいました。
すると、普段は悪さなどしないピョンタくんが急に花瓶を倒し、イタズラをしたのです。
「さらに悪いことをすれば自分が叱られるから、気をそらして息子を助けたかったのだと思います」
◆一家に豊かな時間をくれたピョンタくん
ピョンタくんにとって息子さんは、今でも特別な存在。例えば、息子さんと口喧嘩をしていると、飼い主さんの足をかじってくることもありました。
「昔、投薬していた時は息子でないと飲んでくれませんでした。最近は息子の抱っこを拒否することもありますが、大事なときは団結します」