フラット35は団信に加入しなくてもOK
住宅金融支援機構が民間機関と提携して実施しているフラット35という住宅ローンがある。全期間固定金利型で完済までの金利が確定しているので、安心して利用できるメリットがあるが、やや金利が高いのが難点。
2018年6月現在、返済期間35年のフラット35の金利は1.37%だ。民間なら、これより安い金利の全期間固定金利型も一部にはある。たとえば、みずほ銀行の全期間固定金利型の35年間返済は1.33%だ。
しかし、フラット35では団信への加入が任意。この1.37%という金利は団信保険料を含んだもので、団信に加入しない場合には0.20%低い1.17%で利用できる。
すでに多くの生命保険に加入していて、団信は必要ないというのであれば、フラット35を団信なしで利用するのもひとつの考え方だろう
もちろん、フラット35には当初の金利が0.25%引き下げられる、「フラット35S」という制度があるので、合わせてそれも活用するべきだろう。その点に関しては、本連載の第5回の記事を参考にしていただきたい。
三大疾病保障特約がほとんどの機関で浸透
生命保険の団信の特約として、最近ではほとんどの金融機関が「三大疾病保障特約」を実施している。住宅ローン返済中に、がん、脳卒中、急性心筋梗塞と診断された場合、一定の免責期間の後に、保険金が支払われて、住宅ローン残高がゼロになる。
通常の団信の生命保険と異なり、がんなどと診断された段階で、亡くなっていなくても保険金が支払われるのが大きなメリット。一般のがん保険などは、がんと診断されたあとの治療費などがメインなので、それと合わせて加入していれば、がんと診断されても住宅ローン返済や治療費の心配なしで、治療に専念できるようになる。
最近では、三大疾病のほかに、四大生活習慣病などを加えた「七大疾病保障特約」など、保障の対象が広がりつつある。ただ、そうなると特約保険料がその分高くなる。
通常、この特約に加入するときには、金利に0.2%~0.35%程度の上乗せになる。保険料負担との兼ね合いで、どこまでの保障が必要なのかなどを検討しながら加入するのがいいだろう。