◆今後もアップデートに期待

朝ドラは幅広い年齢層が視聴するため、“あるある”が散りばめられることで安心して見られる人たちも一定数いるだろう。けれど時代が変われば、そこに視聴者が生きる実社会との齟齬(そご)がどうしても生じる。

そのひとつひとつを「はて?」と見直し、アップデートすることで、寅子にエンパワメントされ「これは私の物語だ」と共感する新たなファンが取り込まれている。

「虎に翼」、どんなアップデートを見せてくれるのかも、今後の見どころのひとつだろう。

【瀧波ユカリ】漫画家。1980年札幌市生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、2004年に24歳のフリーター女子の日常を描いた4コマ漫画『臨死!!江古田ちゃん』でデビュー。同作はアニメ・ドラマ化。現在は『わたしたちは無痛恋愛がしたい』を連載中。モトカレマニア/ありがとうって言えたなら/あさはかな夢みし等、漫画とエッセイ、TVのコメンテーター等幅広い活動を展開。

<構成・文/三浦ゆえ>

【三浦ゆえ】

編集者&ライター。出版社勤務を経て、独立。女性の性と生をテーマに取材、執筆を行うほか、『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』(宋美玄著、ブックマン社)シリーズをはじめ、『50歳からの性教育』(村瀬幸浩ら著、河出書房新社)、『リエゾン-こどものこころ診療所- 凸凹のためのおとなのこころがまえ』(三木崇弘著、講談社)、『新生児科医・小児科医ふらいと先生の 子育て「これってほんと?」答えます』(西東社)などの編集協力を担当。著書に『となりのセックス』(主婦の友社)、『セックスペディアー平成女子性欲事典ー』(文藝春秋)がある。