◆赤ちゃんがいるのに「効率が悪いのはイヤ」

 結婚前は、昇太さんがバリバリ働く姿、その決断力、合理的で無駄を好まない男らしさに、明子さんは惹かれたと言います。

「結婚願望なかったけど、明子とならずっと一緒にいたい」とプロポーズされて、結婚。2年後に子供が生まれたら関係は激変しました。

 日常に赤ちゃんのいる生活。外食が子連れOKのお店に限られたり、周りに気遣いをして動くことに、昇太さんはストレスをつのらせていきました。次第に、「俺友達とご飯行くわ。家にいたら?」と一人行動を好むようになったのです。

「せっかく車もあるし家族で出かけたい」と明子さんが提案しても、「けど子供いたら大変じゃん?」と避けるようになったと言います。

「夫は、仕事では合理的じゃない行動が嫌いで、時間を有意義に使いたいという人でしたけど、家族時間は別だと思ってたんです。けど、彼は家族といても、ムダな時間があると許せないみたいなんです」

赤ちゃん
 さらに明子さんがイラつくのは、夫が人前ではイクメンを気どること。

「何もしない割に、子連れ友達家族とご飯を食べたりすると、子供を抱っこして『夜泣き大変ですよね』と、奥さん達の会話に入るんです。夫は、子供のために一回も夜起きたことなんかないし、子供が生まれてから寝室は別なのに! 自分の友人や他人の前で『いい夫』であることは死守しようとするんですよ」