◆おいしく食べて、おいしく飲んで…という幸せ
──南仏のおうちでは何をして過ごすのでしょうか?
中村:とくにな~んにも(笑)。娘のバースデーを祝ったり、義父母と食事を楽しんだり、美術館を訪れたり。時にレストランやカフェに足を伸ばすことも。でも、基本は本を読んだり、朝寝坊をしたり、のんびりゆっくりヴァカンスを過ごしています。
──大勢のお客様を迎えることもあるようですが、気疲れしませんか?
中村:いえいえ。そこは「気を使わない、使わせない」で(笑)。みんなでいっしょにテラスやサロンでおしゃべりを楽しむこともあれば、一人静かに自分の部屋でくつろぐこともできます。
みなさん、気楽に自然体で過ごしていただいています。ルールは一つだけ! 朝食はテラスに8時ぐらいに用意して、「それぞれ好きな時間にどうぞ」としていますが、「10時半には片づけちゃうから、それまでに食べてね」と言っています(笑)。あとはおいしく食べて、おいしく飲む!
──とはいえ、食事やベッドの用意だけでもひと苦労では?
中村:私たち家族と親しい友人ファミリー数人くらいなら、掃除も買い出しも食事の用意も片付けも、もちろん自分たちでします。もちろん、子どもたちも手伝いますよ。でも、それ以上の人数になると、割り切ってプロのシェフの方やハウスキーピングの方の力を借ります。
私たち夫婦だけでは食事の用意や片付けだけで1日追われてしまいますし、フランスはヴァカンスが長く、またわが家は大勢宿泊することがあるので、家族や友人たちとの時間を心から楽しむためにもサポートしていただくことは必須。実際に最初のころは疲れ果ててしまい…大変でした。
また、ゲストの方々にも、私がキッチンにこもりきりというのは失礼だったり、かえって気を使わせてしまったりするので。