おそらくこれは令和最大の2世俳優バトルではないだろうか?

 毎週日曜日よる9時から放送されている『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS)で、トランペッター役の宮沢氷魚とチェリスト役の佐藤緋美が、しのぎを削る。

「イケメンとドラマ」をこよなく愛するコラムニスト・加賀谷健が、決して七光りとは言わせない本作の2世俳優について解説する。

◆2世俳優が持つ“親ゆずりの何か”

 2世俳優というとあまりいい響きがしない。2世が頭についた瞬間、「親の七光りだ」といった(どちらかと言えば)批判的な話題にどっと流れてしまう。あるいは、こういうのもある。

 たとえ2世だとしても、本人に才能があるならば、それは親とは一切関係がないという見方。これはもっともな意見だとは思うが、でも筆者は必ずしもそうだとは言い切れないとも思う。

 別に七光りであることを礼賛したいわけではないし、本人の才能を十分に見ていないわけでもない。むしろ逆。その人がその親の子である以上は、否が応でも親ゆずりの何かは絶対にある。

 しかも、それがストロングポイントになるならば、いいに越したことはないとひとまず考えたい。