もちろん、福田監督の映画が好きだという人は、それはそれでかまいません。でも、うっかり福田作品を観てしまったとお嘆きの方には、田中登監督が撮った実録犯罪映画『丑三つの村』(83年)や伊藤俊也監督が「村ホラー」に原発問題を絡めた『犬神の悪霊』(77年)といった日本社会の暗部を暴き出した邦画を観ることをお勧めします。このくらい、こってりした映画を観ないと、中和されないように思います。