五頭岳夫さんインタビュー
――役者として活動しつつ理事長としての活動もするのは大変ですよね。

五頭:そうね。ゴミ出しでは、ペットボトルのラベルを剥がしてキャップは別にして…っていうことを毎日のように言ってるんですけど、老人達が言うこと聞いてくれなくて。でも最近、だんだんとラベルを剥がしてくれるようになってね。あの時の嬉しさったらないですよ。ちなみに集めたキャップは近所のライフに持って行っています。

――もうライフのCMを狙うしかないですね。現代は元気な高齢者も増えていますが、ひとりで生きる寂しさ、孤独を感じることはありますか?

五頭岳夫さんインタビュー
五頭:寂しさ、孤独……あまり考えたことないよ。孤独や寂しさを感じたらその考えや行動から逃げればいいだけ。逃げるっていうと、負けだとか死とかの方法を考えてしまう人も多いですが、人生の中で逃げる瞬間が何度あったっていいと私は思っています。

――これから高齢者世代になる読者に何かアドバイスをお願いできますか?

五頭:難しいなあ。それぞれ人生のバックボーンや生き方の違いや考えもあるでしょうから一言では言い切れませんが……自分がどうしたいか、そのためにどうするか、その後どう行動するか。この三段論法に尽きるのではないでしょうか。

ありきたりな言葉だけど、一回しかない人生ですよ。悔いを残したら嫌じゃん。そういう意味では私は自分のやりたかったことを仕事として最後まで全うできたら、こんな嬉しいことはないと思っています。

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信念を持って役者として活動されてきた方ならではの強いお言葉です。五頭さんのように悔いを残さず生きたいものです。

<取材・文・撮影/河合桃子 写真提供/五頭岳夫さん>

【河合桃子】

1977年、東京都生まれ。男性週刊誌の記者をしながら、気になった女性ネタを拾って書いたりしてます。2児を育てるシングルマザーでもあります。