石破が総裁選に出るので頭を下げに来たと思ったら、石破は昔話を語るだけで、下戸の菅はただ聞いているだけだったという。

 その会は石破側から持ち掛けたのにもかかわらず、店選びから支払いまで菅がしたそうだ。これでは人脈などできるはずはない。

 党員票はそこそこ入るだろうが、決選投票では議員票が入らないという可能性大である。

 私は、石破に危惧するのは、彼がゴリゴリの改憲派だということだ。それも九条2項を削除しろというのだから、私には“危険人物”としか思えないのだが。

 石破は雑誌「月刊日本」9月号で持論をこう述べている。

「現行憲法が自衛隊についてきちんと規定できていないのは、自衛隊が警察予備隊から始まったことが関係していると思います。(中略)警察予備隊はその名の通り警察の予備であり、警察力の強化版でした。その後、警察予備隊は保安隊になり、自衛隊になったわけですが、その法的な本質は変わっていません。
 国家行政組織法上、警察権は行政権とぴったり重なるので、統制の必要はありません。実際、警察に対して文民統制という言葉は使いません。他方、軍隊は自衛権を体現しており、国内法執行組織である行政からはみ出す部分があります。だからこそ、国民主権に依拠した司法・立法・行政による厳格な統制に服さなければならないのです。
 しかし、日本の自衛隊はどれほど軍隊に見えたといっても、その法的本質は警察権です。だから、文民統制という概念が入り込む余地がないのです。こうした状況を解消するためにも、9条を改正しなければなりません」

 石破が総理に就任してすぐやるのは憲法改正であろう。岸田より危険だ。

 斎藤も同じ雑誌で話しているが、彼は書店好きで、2017年に有志らと「全国の書店経営者を支える議員連盟」を作り幹事長に就任している。

 斎藤は電子書籍で本は読まないという。また、歴史に興味があり、『増補 転落の歴史に何を見るか』(ちくま文庫)というのを出しているから、数少ない知的な政治家かもしれない。