◆やっと立ち直りかけていたのに

「彼があまりにもあっさりと私と別れたことに、悲しさと同じくらい怒りを感じましたね。多分私、プライド高いんです。彼以前の恋人は、みんな私がマウントをとれる相手だった。成績は私が上、家柄や経済的には同等、でも私はいつも友達の中心にいるようなタイプだった。

そんな自分を彼から全否定されたという怒りがものすごく強かったんです。でも、心のどこかで、この悲しさもそのうち癒されるだろうと思っていたんですよね。実際、半年ほどたったころに、一度は気持ちが回復しかけたんです」

サークルはやめた。でも、大学の同じクラスの女友達との交流が支えになっていた。それまではご飯も喉を通らなかったが、やっと普通にご飯を食べられるようになり、明るく友達と話してっていうことができるようになった。

なのに……その元気が、またパタリと消えてしまった。それは、サークルの仲間でつながっていた子のFacebookに、彼の名前でのコメントを見たからだった。確かFacebookはしていなかったはず。人違いかと思いながらも、彼の名前をクリックしてみた。