◆自称・節約上手の母

「母は自分のことを“節約上手”だと言いますが、そういう領域はとっくに超えていて、“強欲”という感じです。とにかく物欲がすごい。そんな母は、自身の友だちが『両親が住んでいた家を売るために、片づけを考えている』と言ったのを聞き、飛びついたのです」

母の友人は、5年以上前に亡くなった親名義の家について業者に掃除を依頼予定でした。けれど見積もりが高額だったため、アイカさんの母をランチに誘って愚痴ったのです。それを聞いたアイカさんの母は、「私とアイカが手伝うわ!」と勝手に話を進めてしまいます。

「一度言いはじめると聞く耳を持たない母に駆り出され現地へ行くと、想像していたよりは全然マシ。『これなら私たち素人でもどうにかなりそう』とホッとしましたが、ホコリにまみれた昭和初期頃と思われるモノがゴロゴロあり、床を埋め尽くしていました」

 そのため、片づけは1日では終わらない。ゴミ屋敷までは距離もあったため、仕事を持っているアイカさんは休みの日だけ手伝うことになります。