奇しくも2人とも、芸能事務所による日本最大の業界団体「日本音楽事業者協会」(音事協)の会長を歴任しており、堀氏の次男で現ホリプロ会長の堀義貴氏も7代目会長となっている。

「周防社長ご本人は会長にこそなっていませんが、音事協に対して強い影響力を持っており、基本的に会長職はこの3人の了承が不可欠です。もっとも、堀さんは今はあまり“政治”に関心がないらしく、実質的には田邊社長と周防社長の意思がより反映される格好ですけどね。音事協の現会長は、篠原涼子や谷原章介らが所属するジャパン・ミュージックエンターテインメントの瀧藤雅朝会長ですが、この人事も2人の肝いりともっぱらです」(同)

 田邊社長と周防社長といえば、過去には不仲説が取り沙汰されたこともあったが、実際はどうなのか。

「田邊社長は元バンマスのいわゆる演者出身で目線もタレントに近く、性格は兄貴肌。一方の周防社長はマネージャー上がりの人なので、どちらかと言うと裏方目線で権謀術数に長けている印象ですね。そういう意味では、まあ性格は合わないでしょう。でも、お互いに認め合っていますし、勝ち組同士の多少の小競り合いはあっても、本気で潰し合うようなことはしないですよ。それよりも、自分たちの利権である“芸能村”が反社会的勢力や外部の勢力に取り込まれないように防ぐことのほうに注力している印象はあります」(同)

 3人の“ドン”は、令和に入りますます強まる芸能界への逆風を防ぐことはできるのか。