◆「ほどほど」に見守る加減のむずかしさ

「さらに、人に夢を見せないといけませんよね。あの人と毎週会えるなんてすごいことだみたいな、みんなのモチベーションとなるようなカリスマ性、タレント性。トップクラスになると宗教家っぽい人も多いですね。普通に働くより、ぜんぜん大変ですよ。寝ているだけで? 無理無理。破産するとかの泥沼展開は母の周囲では見たことがありませんが、それなりに大変な世界だということはわかっています」

Eさん母がマルチ商法に関わることについては「ほどほどになら」と許容しているが、自分たちがほどほどに参加する気にはまったくならないようだ。

ホームパーティ
「母の付き添いで集会に参加させられていたこともあるんですが、やはり異様な集団だとは思っています。みんな張り付いたような笑顔でやたら夢を語り、自己啓発やスピリチュアルトーク。母はこんな人たちと知り合いで、大丈夫か……と思わなくもありません。すごいムラ社会な感じがあるのも、僕にはちょっと厳しいかな」