◆「順番が違う!」嫁だけが責められる理不尽な状態

 Uさんの両親は中学校時代のクラスメイト。学生の頃から付き合っており、知っている異性もお互いに1人だけ。そのせいか恋愛に関してはかなり厳しい考えを持っており、特にトシ子さんは常にUさんの女性関係に目を光らせていたのです。

 息子へ「結婚相手とは必ず3年以上付き合うように」と言っていたとか。なので今回の授かり婚は非常に許し難いものだったのでしょう。

 結婚直後、早速新婚夫婦宅へやってきたトシ子さんは咲恵さんの体を心配するまでもなく、説教を始めたのです。

「突然、うちにズカズカ上がってきて嫌味を連発されました。おカタい家庭だというのは旦那から聞いていたので覚悟はしていたのですが、なぜか詰められるのは私だけ。挨拶の時は顔をしかめるだけで何も言わなかったのに、籍を入れて2人で暮らし始めてから急に文句を言い始めたんです」

「順番が違う!」「結婚までのスピードが早すぎる!」「先のことは考えているのか!」など、物凄い剣幕で怒られてしまいました。その間、Uさんへの叱責は何もなし。嫁だけがただただ嫌味を言われ、驚いた咲恵さんは開いた口が塞がらなかったのです。

 子どもが生まれるまでは顔を合わせるたびに嫌味を連発。理不尽さを覚えつつも、新婚ほやほやの彼女には耐える以外の術が見つかりませんでした。ここで反発して余計に関係が悪化するのを恐れたからです。