◆エンターテインメントが生きる希望に

「自分だけでなく彼らも同じように苦しんでいて、それを繊細な歌詞とメロディーに乗せて発信してくれている。わたしもわたしなりに頑張ろうと思えます」と和田さんは熱く語ってくれました。

コンサート
 コロナ流行下での制限もかなり落ち着いてきた現在、和田さんが推すBTSは活動休止になってしまってはいますが、一緒に沼落ちした娘と写真展示会に足を運んだり、別のK-POPアーティストのコンサートに行ったりと推し活を満喫しているようです。

「コロナ前も『推し活』が流行っているのは知っていましたが、他人事だと思っていました。でも先の見えなかったあの3年間で、息抜きを求めて推し活が流行ったのは必然だと思いました。

 コロナ禍では、子どもの学校行事がつぶれたりと、いろいろと思うところがありましたが、唯一良かったことがあるとすれば『推しとの出会い』ですね(笑)」

 あの3年間で、映画や演劇、美術などエンターテインメント業界も大打撃を受けました。でも和田さんの話を聞いて改めて、やはり人間には癒しや楽しみなど何かしらの「エンターテインメント」が必要であり、それが生きる希望になっているのだと感じますね。

<取材・文/塩辛いか乃>

【塩辛いか乃】

世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako