◆市村正親ら、一流の先輩との仕事は貴重

――俳優としてもご活躍されています。舞台にも立たれていますが、たとえば『屋根の上のヴァイオリン弾き』(2013、2017~2018)のように、同じ作品に数年を経て立ったりすると、特に自身の変化を感じやすかったりしますか?

入野「『屋根の~』で主演の市村正親さんとご一緒できたことは、僕の中で大きなことです。1回目と2回目でご一緒したときには、全く違うやりとりができました。自分の中でも、市村さんとしても変化があったと思いますが、ちゃんとより良い方向に変化していっていると思います。自分を信じて前に進んできたいですね」

屋根の上のヴァイオリン弾き
――先輩の姿は刺激になりますか。

入野「もちろん。舞台もそうですが、どの現場でも、一流の方たちと一緒にお仕事させていただけることは貴重です。

基本的に僕たちは、お客さんとして観る場合、目の前にあるのは完成したものですよね。それで“すごいな”となるけれど、そこに至るまでに、どんな歩みがあったのか、どんなことに悩んだり、どんなふうに捉えたりしてきているのかは、普通は見えない。ご一緒することで、そうしたことに少しでも触れられるのは大きいです。