◆おうちを整えれば、感情や思考が変わる

「部屋の片づけは人生を変えるための『準備』だった」というますみさん。ものを手放している半年で、人生がおどろくほど様変わりしました。

ものとの決別は、いわば過去の自分との決別。自分を好きになりたいからこそ、嫌いだった自分を少しずつ切り捨てていくのです。

かつては納得していたはずの「もの」と「ものを買った自分」とサヨナラするのは、単純につらくて悲しいかもしれません。とはいえ、かさぶたを剝がさないと新しい皮膚が生まれないように、勇気を出して過去から脱皮すれば、必ず未来がひらけます。

私達も人生の整理をはじめてみませんか。

<文/森美樹>

【森美樹】

1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx