◆安くない金額、それでも踏み切れた理由
通院、自身での排卵誘発剤の注射、総合的な費用が30万~50万円ほどと、決してハードルが低いわけではない卵子凍結。さらに、卵子凍結した人の凍結卵子使用率は約10%、使用した卵子の着床確率も30%とそこまで高くはありません。
2023年9月には東京都が都内在住の18歳から39歳の健康的な女性に、卵子凍結の助成金を1回につき上限25万円(最大6回まで)まで支給することを発表しましたが、自己負担額が0になるわけではありません。
それでも、助成金の条件となる説明会には約2000人の応募が集まり、卵子凍結が注目されているのは、“未来を生きる自分の選択肢を増やす”ことができるから。
「金額も決して安くはないので、ためらわなかったということはないです。ただ、50万円使ってヨーロッパへ旅行に行ったり、ハイブランドのバッグを買ったりすることって今じゃなくて、50歳、60歳になってもできるじゃないですか。でも、50歳になってから“やっぱり子供が欲しい”と思っても難しい。それを考えると、もちろん妊娠年齢は早いほうが安全ではありますが、今後、子供が欲しいとなった時のために、卵子を残しておくって選択は自分にとってすごく良いお金の使い方なのかなと思ったんです」
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