■真っ当にドラマが生まれだしている
優勝は、ななまがり。過去の「30-1」では昨年、一昨年と最終決戦に進出しており、見事に三度目の正直を果たした形だ。昨年『M-1』ラストイヤーを準決勝敗退で終えたななまがりだが、今年に入ってからは絶好調だ。正月のネタバトル特番『お笑いエスポワール号』(TBS系)で優勝、この「30-1」でも優勝を果たし、現在、ノックアウトステージが進む『THE SECOND』(フジテレビ系)でもベスト16に残っている。
優勝報告のVTRでは、スタッフから「今回、松本(人志)さんはいなかったんで」と水を差されてうなだれる2人だったが、この「賞レース優勝しても松本人志はいない」というツッコミは、今後チャンピオンに対するトレンドになりそうな予感を残した。
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たった30秒だが、キャリアの中で「30秒ネタ」を作った経験のない芸人はいないだろう。来年以降の「30-1グランプリ」は、さらなるレベルアップが期待できそうだ。
(文=新越谷ノリヲ)