8.頼久寺
暦応二年(1339年)に足利尊氏が諸国に命じて建立させた安国寺の一つ。「鶴亀の庭」と呼ばれる天下の名庭があり、江戸初期には日本を代表するほどだったそうです。現在でも国指定名勝に選定されており、美しい庭園目当てに多くの人が訪れています。
砂紋が海を、サツキの大刈り込みが大海原の波を表現し、その中に鶴島と亀島が配されています。精緻に作り込まれた庭園が人の手によるものであることを思うと、毎日の行き届いた手入れに感嘆するほどの美しさです。
9.ベンガラ館
赤色の顔料「ベンガラ」を、1707年に国内で初めて開発した高梁市の吹屋地区。このベンガラ館は、明治の頃のベンガラ工場を当時の姿に復元した博物館です。
建物は復元ですが、工場内にある道具は昔のものをそのまま展示しており、ベンガラの製造工程を詳しく知ることができます。お隣の陶芸館では、ベンガラで絵付けされた九谷焼や伊万里焼が見学できるほか、陶芸体験も可能。ぜひチャレンジしてみて。
10.岡山県立美術館
1988年に開館し、岡山県が育んだ作家や文化に焦点を当てた美術作品を収集している美術館。館内には特別展と常設展の2つの大展示室があり、常設展示室では「岡山の美術」をメインテーマに、中世から現代に至るまでの日本画・洋画などを見学できます。
中でも、岡山ゆかりの芸術家の作品である、雪舟「山水図」、宮本武蔵「布袋図」、浦上玉堂「山澗読易図」などは必見です。
11.衆楽園
国の名勝に指定されている衆楽園は、江戸時代初期に津山藩主・森家によって築造された近世池泉廻遊式の大名庭園です。大名庭園としての国の名勝指定は、岡山市の後楽園に次いで岡山県内では2例目となっています。
庭園の大半を池が占めており、水面に映る島影や四季折々の樹木の枝ぶりは、洗練された美しさ。入園料無料で一般公開されており、市街地の中にあるので気軽に訪れることができる穴場スポットです。