そんな吉村の「アジャスト力」が一般層にも広く知られるようになったのが、18年10月に放送された『水曜日のダウンタウン』(TBS系)だろう。

「生中継先に現れたヤバめ素人のさばき方で芸人の力量丸わかり説」という企画で、釣り堀での生放送レポートを担当することになった吉村。そこに“ヤバめ”の素人を投入してリアクションを検証しようというドッキリである。

 ここで吉村は、角材を片手に迫ってくる挙動不審な男(仕掛け人)に対し、笑顔で対応。肩を抱いて画角の外に追いやろうとしながらも、「よしよし、素晴らしいですねー」「もー懐いちゃって!」と、まったく危機感を感じさせることなく明るく楽しいロケを完遂してみせたのだ。

 それはまさに規格外の「アジャスト力」といえる吉村の姿だった。「コンビで吉村崇」を目指すというコットンの今後にも注目したいところだ。

(文=新越谷ノリヲ)