◆見つめ合い、そして……

しかし、権力を持つ右大臣家を中傷する散楽が評判を呼べば、上の者が黙っているはずがない。

武者たちが上演中に乱入。見学をしていたまひろと乙丸(矢部太郎)も巻き込まれてしまう。そこに助けに入ったのが道長だ。まひろの手を引いてその場から立ち去る。

これは、完全にときめきパート……!

あらすじを考えたのは自分だと言うまひろに、「俺たちをわらいものにする散楽をか?」と言う道長。答えられないまひろに「そっか」とつぶやき、微笑み、一歩歩み寄り「俺も観たかったな」。

不意に真剣なまなざしがまひろに向けられる。まひろも見つめ返し……という良い雰囲気のところで乙丸と直秀が駆けつける。

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「邪魔しちゃった?」と直秀。

直秀は、このふたりの関係に適切な言葉を入れてくれるから爽快感がある。邪魔しちゃっていたな、完全に。

道長とまひろが想い合っているのは分かり切っていること。

まひろは必死に自分の想いを押さえているが、ふたりの関係は表面張力ぎりぎり。何かあったら溢れてしまう。

しかし、溢れる直前が一番ときめくもの。両片思い、たまらない。このふたりの立場がもう少し違えば、もっとよかった。