「いやいやいや、全部知ってますから。ね」
稚拙な誤魔化しを繰り返し、ときには薄ら笑いを浮かべる女性たちに対して声を荒らげることもなく、粗品は丁寧に問いかける。
「どこの出版社ですか?」
「あんまり、変なウソつかないほうがいいですよ」
「ちゃんと説明していただかないと、僕も恐怖を感じてるんで」
あくまで曖昧な否定を繰り返す女性たち。見たことのない映像だった。タレントが週刊誌の張り込み要員を詰めている。