◆腎臓病が悪化して入院治療に
ところが、穏やかな日々は一変します。
保護時、すでに腎臓の状態が悪かったにゃんたろーくんは通院治療をしていましたが、一度、体調を崩してから状態が悪化。飼い主さんは輸液の点滴方法を動物病院で教わり、自宅でも点滴をし始めました。
食べる量も急激に減ってしまった、にゃんたろーくん。しかし、飼い主さんの温もりは闘病中のにゃんたろーくんにとって心の拠り所になっていたよう。体調が悪化してからは、飼い主さんに甘えることがより一層増えました。
「膝の上で眠ってくれたり、トイレの前で出待ちをしてくれたりし、愛おしかった。嬉しい気持ちと切ない気持ちが入り混じりました」
やがて、にゃんたろーくんはおしっこが出なくなり、入院。残念ながら、回復は難しいと判断されたため、最期は家で過ごすことになりました。
「家に戻って来た時には意識がもうろうとしてフラフラの状態でしたが、最期の力を振り絞るように、ルーティーンである家の中のパトロールをしていました」
自分の匂いも大好きな飼い主さんの香りもする家は、にゃんたろーくんにとって安心できる居場所。慣れ親しんだ場所で安心感に包まれたのか、にゃんたろーくんには数時間後、クローゼットの中で静かに息を引き取りました。