アプリは商品情報を消費者に直接届けられ、ハンバーガーチェーンにしてみれば販売促進の大きな武器である。キャンペーンでチーズバーガーをただ同然で提供する代わりに、多くの消費者にアプリをダウンロードさせ、アクセス可能の状態を維持させるというのが、「チーズバーガーの日」の本当の狙いというところだろう。

 この「チーズバーガーの日」が、なぜ9月18日なのかは明確になっていない。暑い夏から涼しい秋にかけて無性にチーズバーガーが食べたくなる、という米国人は意外と多く、「チーズバーガーの日」が購買意欲を高める役割を果たしているのは確かなようだが、この季節になるとチーズバーガーの発祥地論争も各地で話題になる。

 ハンバーガーが1900年ごろに商品として確立された後、1926年、カリフォルニア州パサデナのバンバーガー店でチーズバーガーが初めて売られた。父親が経営する「ライト・スポット」という店を手伝っていた当時16歳のライオネル・スターンバーガー少年は、店でハンバーグを焼く手伝いをしていたが、退屈でイライラし、ハンバーガーの材料ではなかったチーズを、焼いていたハンバーグの上に叩きつけてしまった。鉄板で焼ける肉と、肉の上で溶けるチーズを見た父親は「これはいける」と判断し、パンで一緒に包んで新商品として販売した。

 しかし、この店では「チーズバーガー」ではなく「チーズハンバーガー」という名称で売っていたという。