◆“福島県への想い”もありオファーを受ける

――本作のオファーを受けた際、どのような印象を抱きましたか?

藤田朋子(以下、藤田):母が福島県喜多方市の出身なこともあり、震災直後から「ごしごし福島基金」という団体に参加して除染のお手伝い等をしてきました。そういったご縁もあって、福島の震災も扱う作品ならば、自分の役柄どうこうではなく、ぜひやらせていただきたいと思いました。

――なるほど、かなりパーソナルな意味での接点もあったのですね。

藤田:そうですね。実は、わたしが演じた役はもっと年齢が上の方が演じたほうがいいのではないかと感じ、「私は童顔なので認知症を患うような年齢に見えないですし、介護施設に入るような年齢でもないですが、本当にわたしでいいのでしょうか?」と、何回か監督とやり取りさせていただきましたが、「大丈夫です」というお返事を頂き、それならば、とお受けすることにしました。