◆ドラマはSNSで考察しながら観るのが当たり前?

 序盤、テレビ局・EBSテレビのカウンセラーを務める小川市郎(阿部サダヲ)は、ドラマプロデューサー・羽村(ファーストサマーウイカ)から、「最近の視聴者は展開を考察してつぶやきながら見るんです」と無数に散りばめられた伏線に対して、SNSで考察しながら視聴することが昨今のドラマの見方であると説明。市郎はすかさず「そいつら見てねえな」とツッコむが、羽村由貴は「でも大事なお客さんだし、この人たちの承認欲求はここで満たされてるわけです」と続ける。

 伏線を回収したくて仕方のない視聴者は多いために、ドラマの制作側は頭を抱えている様子。実際、羽村は自身が担当するドラマの脚本家・江面賢太郎(池田成志)から、ドラマの脚本が進んでいないと聞かされる。江面は「うーん、どうも伏線がね」「1話の伏線を最終話に、こう上手く回収できるか」と理由を話す。「用意した伏線を見事に回収する脚本を書かなければいけない」という呪縛に取りつかれ、筆が止まっているようだ。