◆顔の表面温度で演技する向井理

 秋ドラマとはいえ、ロケ地となる東京はまだまだ暑い。10月でも猛暑は続く。近年の地球環境では、ドラマの設定どおりの季節感出すのは骨が折れる作業になるだろうと想像する。

 実際、『パリピ孔明』の撮影現場は相当暑いようだ。『FNSドラマ対抗お宝映像アワード 2023秋』(フジテレビ、9月25日放送、以下、『ドラマ対抗お宝アワード』)に出演した向井がエピソードとして明かしていた。

 しかも孔明がまとわなければいけないあの厚い着物を着用しての演技となると、撮影中、額ににじむ汗を抑えるだけで必死に違いない。

 でも、もちろん画面上に汗はにじまない。演技とは異なる神経をはたらかせるのか? 俳優の体温調節とはすごいものだ。

 ただし、にじまないが故に、それが我慢比べのように顔全体が火照っている印象はある。よく注視していると、上白石とのやり取り中、向井は顔の表面温度で演技しているようにさえ感じるのだ。

 何か暑そう。息苦しくはないのか。思わず心配になる。いやいや大丈夫ですよ、みなさん。と、涼しい顔で孔明なら言うだろう。事実、このホットな演技がしっかりクールダウンするので、どうかご安心あれ。