◆燃え上がる、恋心

さて、道長を避けようとしているまひろ。が、道長にはそのような気持ちはないのかもしれない。出席者には名前がなかったのに、突然、漢詩の会に姿を現した道長に、まひろは動揺する。そんなまひろをじ……っと見つめる道長。想いが募っているように見受けられる。それなら、泣きじゃくるまひろをぜひとも抱きしめてほしかったのだが(前回)、それとこれとでは話が違うのだろうか。

漢詩の会が終わったあとも熱い視線を送る道長。言葉を交わしていないのに、前回までよりもずっと熱い想いが伝わってくる。

さらにまひろのもとに文が届く。

『光る君へ』(C)NHK
『光る君へ』(C)NHK
『ちはやぶる神の斎垣も越えぬべし 恋しき人のみまく欲しさに』

『光る君へ』(C)NHK
『光る君へ』(C)NHK
恋しいあなたに会いたくて、越えてはいけない垣根を踏み越えてしまいそうだ、という熱い想いが歌われている。

「ちはやぶる」とは勢いのある、強暴な、荒々しい、という意味で「神」を導く枕詞だ。つまり、強烈な恋文であることが分かる。

そんな文を抱きしめるまひろ。

一方で、周りは道長と倫子との縁談を進めようとしている。もちろん、さまざまな思惑があってのこと。

しかし、どうにかならないものか、道長とまひろの恋路よ……。