◆松本まりかの“壊れサレ妻っぷり”がホラーすぎる
また、松本の“サレ妻っぷり”も人気に拍車をかけている。第1話で理子が働く美容院に勇大が訪れ、2人で仲良く話している様子を遠目で見つめて絶望するみのり。その後、渉を交えて3人で理子の家に入っていく一部始終を、目元も感情もぐちゃぐちゃになりながらスマホで撮影する姿は、良い意味で見ていられない。
極めつけは、勇大のスマホのパスワードを解読して不倫の決定打となる無数の写真を見つけた瞬間。“何か”が爆ぜ飛んでしまったように高らかに笑うみのりは、ホラーすぎて夏にピッタリだった。
2話以降は、快活で、清楚で、家族想いで、可愛らしいみのりが、瞬く間に鬼神化していく様子が実に痛快。3話では理子が勤める美容院に予約をせずに乗り込み、理子に「私の夫は2週間に1回(髪を)切るんです」といろいろ牽制(けんせい)するシーンは心拍数が上がって仕方ない。理子はみのりの来店に動揺して一度はバックヤードに逃げ込むが、みのりは追跡して「もしかして、つわりですか?」と無表情で心配する姿は心臓に悪い。さらには、『部屋とYシャツと私』を歌い、「毒入りスープで一緒にいこう」という歌詞を口ずさみながらパスタソースをかき混ぜるシーンも飛び出し、みのりの覚醒が止まらない。