◆デキる営業マンの常套句「なぜ、家を建てるんですか?」

 いい営業マンと出会えるかどうか。すなわち“担当ガチャ”に、マイホームは左右されます。では、営業マンのよしあしをみきわめる方法はあるのでしょうか。

「工務店のデキる営業マンは十中八九、相談時に『なぜ、家を建てるんですか?』とお客さんの動機を尋ねます。工務店の営業マンは『お客さんが家を買うのは当たり前』と思っていて、最初にするべきこの質問をすっ飛ばす人間も多いんです。かつての日本では、結婚して子どもが生まれ、家を建てるのは当たり前でした。ただ、令和の“5年先も見えない”時代では30年以上ものローンを組んで家を建てるのはリスクが高すぎますし、少数派のすること。だからこそ、動機の確認が重要なんです」

 実際の相談時は「夫婦での来店が一般的」と話す、乃村さん。自身の経験から、工務店のデキる営業マンは、夫婦それぞれの要望が一致するよう「調整する力」もあるといいます。

「夫婦間での要望の食い違いは、マイホームあるあるなんです。僕の経験では、工務店の初回相談時に、夫婦の要望が一致していたケースはかなりレアです。それなのに、夫婦それぞれの要望を言われるがまま『いいですね!』と二つ返事で受け入れてしまう営業マンは、ハズレです。デキる営業マンはしっかりとヒアリングして、たがいの要望を上手にマイホームへ反映します」