明治以降、日本は欧米の様式と技術を急速に取り込み、数多くの絢爛豪華な近代建築を建てたが、取り壊されもう二度と見ることができなくなったものも少なくありません。

 なかでも、日本の住まいを一気に近代化した時代を超越したおしゃれな集合住宅として多くの人の記憶に残る存在なのが「同潤会アパートメント」。

 その大正ロマンあふれるモダンな姿を、『もう二度と見ることができない幻の名作レトロ建築』の著者で、これまで2500棟余りの近代建築を撮影してきた建築写真家・伊藤隆之さんに振り返ってもらいました。