現在、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)が被害補償を進めているが、報告書では「性加害を受けた数百人もの元タレントなどに対する救済措置が不十分」とバッサリ。早急に対処するためには、官民挙げての取り組み強化が必要だという認識が示された。
また、作業部会はSMILE-UP.側が被害者に弁護士費用を自己負担させていることも「容認しがたい」と問題視している。
これを受けて、SMILE-UP.は東山紀之社長の名義でコメントを発表。「報告書にある各ご指摘事項を真摯に受け止め、改善や徹底に誠心誠意努めてまいります」とした一方、先述の弁護士費用の件については「弁護士によるサポートを受けるために要する費用を含む諸般の費用も考慮した上で補償額を評価していると認識しております」「補償金額を算定評価する際に、それらの諸般の費用も、故ジャニー喜多川による性加害に起因する経済的な影響の一つとして相応の考慮をしております」と〝反論〟した。
さらに、報告書では2月15日時点で補償額を通知した人数(282名)を踏まえて「被害補償はまだ長い道のり」と指摘されたが、直近(6月14日公表)においては補償額を通知した人数は合計499名になり、連絡に対して返信のない人たちを除くと、被害補償の申告者996名のうち、いまだ手続中の人数は145名となっていると説明。全体的に作業部会への〝反発〟がにじんでいるようにも思える文面となっている。