■「絶海の孤島」のルールもゆるい

 今回は、ゲームのほうは潜夜くんと悠季の対決が描かれました。悠季はそもそも母親と弟を誘拐されて、「ゲームに参加しなかったら殺す」と言われて仕方なく参加しています。

 その悠季がゲームをしている間に、照朝が母と弟を孤島から遠隔で救い出すという経緯が描かれたわけですが、この段取りもなかなかにゆるかった。

 詳細は省きますが、『アクマゲーム』というドラマそのものが視聴者に圧を与えないように、恐怖を与えないようにすごく気を使いながら作られていることを、今回は感じたんです。思い起こせばずっとそうで、たぶん世界配信の際のレーティングに引っかからないようにという配慮だと思うんですけど、その配慮と「命のやり取りを描く」というデスゲーム系の作風との相性が絶望的に悪いんですよね。物足りなさに直結してる。

 そう考えると、始まった瞬間にあんまりいいものができないことは決定していたということになるんですが、そういう逆境の中で最終話に向けてどういう落とし込みをしてくるのかという、そっち方面の興味でもって見続けていきたいと思います。

 何かに真摯に挑戦しようとしているドラマは腐したくないものですが、楽しもうとするのも大変だ。

(文=どらまっ子AKIちゃん)