初回から大仰な演出と海斗くんの顔面ばかり撮ることにご執心だったこのドラマは、肝心の海斗くんの内面を描くことを怠ってきました。

 そのため、本来ならストーリーを煮詰めることで搾り取らなければいけない海斗くんの涙というものを、「元カノが体売ってました」とか「妹ちゃんが死にました」とか、物理でブン殴るみたいな手法でしか搾れなくなっているわけです。

 しかも、どう見ても海斗くんの愚かな振る舞いによって妹ちゃんが亡くなっているので、泣いてる海斗くんに共感できない。海斗くんがいくら泣いても、それが視聴者の涙につながってこない。

 結果、ただただひどい話を見せられてる感じ。ひどいよ。あんなちっちゃい子、殺すことないじゃん。

(文=どらまっ子AKIちゃん)