■やりすぎやろ……

 なんの能力もないのに血縁だけで理事長になってしまった海斗くん。医者たちが一生懸命がんばっている横でニヤニヤしたりビャアビャア泣いたりと忙しい限りです。

 第1話のレビューで「たぶんこのドラマは赤楚衛二という俳優さんが恋したり葛藤したり、苦しんだりブチ切れたり、絶望したり慟哭したり、奮闘したり、そういう姿を撮ることを目的とした作品だと思うんです。いわゆる、アイドルドラマの類です。」と書きました。

 そして、おおむね、そんな感じで進んできました。元カノを寝取られて「ぐぐぐ」、部下だった週刊誌記者(見上愛)に突然キスされて「ぽやーん」、柔らかい理事長のイスに腰をうずめて「むひひ、えっへん」、自分のせいで妹ちゃんが死んで「ううううう」。

「いろんな海斗くん(=赤楚くん)」を見せるという目的は存分に果たされていますが、それにしてもやりすぎやろと思うんです。やりすぎというか、海斗くんの感情を揺さぶる方法が安直すぎる。